投稿日:2026.09.01 最終更新日:2026.09.01
投稿日:2026.08.31 最終更新日:2026.08.31
自然な佇まいと軽やかな枝ぶりで、シンボルツリーとして絶大な人気を誇る「アオダモ」。
新築やリフォームの外構で検討している方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、「落ち葉の掃除に追われないかな」「冬場に葉が落ちて寂しく見えないかな」と、本当に後悔しないか不安になりますよね。
アオダモは落葉樹です。
秋になれば葉が落ち、冬は枝だけの姿になります。
この記事では、岐阜県を中心に累計5,000件以上の外構を手がけてきた達匠が、アオダモの魅力はもちろん、いい面ばかりだけでなく、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、落葉樹ならではのデメリットや落ち葉掃除の現実まで包み隠さずお伝えします。
絵や写真に携わる異業種経験を通し、建物やエクステリアに興味を持ち転職。外構エクステリアの業界で営業設計として21年目。LIXILエクステリアコンテスト2024では、手がけた作品が金賞・銀賞。
目次
まずはアオダモが「どんな木か」という前提知識を整理しましょう。
外見の特徴や季節ごとの変化を知っておくことで、イメージが湧きやすくなります。

アオダモはモクセイ科トネリコ属の落葉樹です。
幹の樹皮は青みを帯びた灰褐色をしており、枝を切って水に浸けると樹皮の浸出液が青くなることから「アオダモ」という名前がついたと言われています。
庭木としてよく選ばれるのは、根元から複数の細い幹が立ち上がる「株立ち」と呼ばれる樹形。
枝葉が密集しすぎず、向こう側がふんわり透けて見えるような軽やかさがあります。
ちなみに、アオダモは野球のバットに使われるほど、材に粘りとしなやかさがある木でもあります。
自然の山では12mほどまで大きくなりますが、住宅の庭に植える場合は、剪定によってご自宅に合わせた高さで管理するのが一般的です。

落葉樹の大きな魅力は、季節の移り変わりを感じられることです。
4月から5月にかけては、柔らかな黄緑色の新芽が吹き出し、同時に白くてふわふわとした小さな花を咲かせます。
夏には涼しげな緑の葉が茂り、秋(10〜11月頃)になると黄色から橙色に色づいていきます。
秋の紅葉というと真っ赤なモミジを想像するかもしれませんが、アオダモは落ち着いた黄色や橙色に色づく木です。
その年の気候や植えられた環境によって色づき方は変わりますが、岐阜のような地域でも紅葉自体は楽しめます。
「真っ赤な紅葉」を主目的に選ぶと少しイメージと違うかもしれませんが、この黄色から橙色への変化を含めて、季節ごとに違う顔を見せてくれる点は間違いなくこの木の魅力です。
アオダモは人気の木ですが、すべてのお庭に合うわけではありません。
ここでは、シンボルツリーに選ぶ前に必ず知っておいていただきたい3つのデメリットをお伝えします。

アオダモは落葉樹である以上、11月頃から3月頃にかけては葉がすべて落ち、枝だけの姿になります。
春や夏の青々とした写真だけを見て「おしゃれだから」と決めてしまうと、冬を迎えたときに「外から丸見えになってしまった」「玄関まわりがなんだかさみしい」と感じるかもしれません。
ただ、葉があるうちは和モダンやナチュラルな印象が強いアオダモですが、葉が落ちた冬にはまた違った表情を見せます。
繊細な枝先だけになったシルエットは、どことなく洋風で、クリスマスイルミネーションが似合いそうな洗練された雰囲気を持っています。
ただの寂しい枯れ木になるわけではなく、冬ならではの美しい姿を楽しめるのもアオダモの魅力です。
「冬の玄関がこの木の枝だけの姿になっても好きだと思えるか」を、ぜひ一度想像してみてください。

アオダモは、落葉樹の中でも成長のスピードがのんびりしています。
1年間に伸びる長さは20〜30cm程度です。
そのため、費用を抑えようと背の低い小さな苗木を植えると、最初の数年間は幹がヒョロヒョロとしていて、「なんだかショボく見える……」と心配になるかもしれません。
実際に、植えてから5年くらいはほとんど背丈が変わらないように感じることもあります。
ただ、ゆっくりと成長を続け、10年後には樹高3〜4m程度の立派なシンボルツリーへと育っていきます。
もし植えてすぐの段階からある程度の見栄えを求めるなら、最初から1.5m〜2m程度のしっかりした大きさの苗木を選ぶのがいいでしょう。

秋になれば必ず落ち葉が出ます。
落葉樹の中では比較的葉が小さく量も少なめですが、それでも掃除ゼロというわけにはいきません。
ただし、落ち葉掃除の手間は、木の周りの地面をどうするかによって変わります。
地面の種類ごとの掃除のしやすさをまとめました。
落ち葉が気になるなら、木の周りを掃除しやすい地面にしておくといいですね。 (ちなみに、アオダモの葉は小さめなので、細かい砂利だとどうしても隙間に入り込みやすいです…!)
足元を細かい砂利にしたい方、植えてから数年の細く頼りない姿を待てない方、強い西日を避けられない場所に植える方には、正直なところアオダモはおすすめしにくいです。
もし、やはり落葉樹は心配という方は、無理に選ばず常緑樹も検討してみてください。
他の落葉樹と比較したい方や、一年中グリーンを保ちたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
「我が家にも素敵なシンボルツリーを植えたい!」
新緑や紅葉など、季節の移ろいを身近に感じられる落葉樹は、シンボルツリーの定番として根強い人気があります。
しかし、一番気になるのが「植えたあとの手入れ」ですよね。
「できれば掃除も剪定もラクな木がいい」というのが本音だと思います。
手入れを気に 「シンボルツリーは、一年中葉が落ちない常緑樹にしよう」 と思っても候補が多すぎて迷ってしまいませんか?
私たち達匠にご相談にいらっしゃるお客様からも、「手入れがいらなくて、虫もつかなくて、できれば常緑がいい」というご要望をよくいただきます。
たしかに、冬でも緑を楽しめて、落ち葉掃除の負担も少ない
シンボルツリーにおすすめの落葉樹6選!プロが選ぶおしゃれ度と手入れの手間
シンボルツリーにおすすめの常緑樹7選!プロが選ぶおしゃれ度と手入れの手間
アオダモは、ここ数年で価格が上がっている木です。
理由は2つ。
ひとつは、シンボルツリーとしての人気が急激に高まったこと。
もうひとつは、成長がゆっくりで、庭に植えられるサイズまで育つのに長い時間がかかることです。
育つのに時間がかかる木は、それだけ市場に出回る量も限られます。
先ほどお伝えしたように、植えてすぐの見栄えを求めるなら大きめの苗木を選ぶことになりますが、予算との兼ね合いで考えましょう。
それでもやはり、アオダモはシンボルツリーとしてかなり人気です。
その理由はどこにあるのでしょうか。
アオダモが選ばれる理由として、「手入れが楽」なことが挙げられます。
アオダモには主に以下の4つの管理メリットがあります。
ただし、ごくまれにアブラムシや毛虫がついたり、幹の中を食い荒らすテッポウムシによって大きな被害(枯死につながる場合もある)を受けるリスクはゼロではありません。
達匠でも、「成長が遅く管理が楽な木がいい」というお客様が多いので、よくご提案するシンボルツリーです。
もう一つの理由は、どんなデザインの家にも不思議と似合う汎用性の高さ。
細い幹と透け感のある軽やかな枝ぶりは、モダンな洋風建築にも、しっとりとした和風の住宅にも自然と溶け込みます。
庭に一本あるだけで、雑木林のような心地よい雰囲気を演出してくれるため、デザイン面での使い勝手がいいのです。
ナチュラルな雑木の雰囲気が好きな方にはピッタリです。
では、実際にアオダモを庭に植えるとどんな雰囲気になるのでしょうか。
達匠が手がけた、岐阜市・本巣市・愛知県一宮市での施工事例をご紹介します。

2020年に施工した事例(LIXILエクステリアコンテスト2020入賞)です。
黒のGルーフで全体を引き締め、タイルと自然石を組み合わせた重厚感のある門壁の前に、シンボルツリーとしてアオダモを配置しました。
アオダモの透けるような枝ぶりは、夜のライトアップでもっとも真価を発揮します。
下からスポットライトで照らすと、枝葉のシルエットが壁面に浮かび上がり、まるで一枚のアート作品のような幻想的な空間を作ってくれます。

こちらは2024年の施工事例です。
黒のカーポート、グレーの門柱、白のデザインパネルというスタイリッシュなモノトーン外構の足元に、アオダモの緑を添えました。
コンクリートや金属など硬い素材だけでまとめると冷たい印象になりがちですが、アオダモの柔らかい緑が少し入るだけで、外構全体に自然な温かみが生まれます。
主役としてだけでなく、外構を引き立てるアクセントにもなる木です。

2024年に一宮市で施工した事例(LIXILエクステリアコンテスト2024 ファサード部門 銀賞受賞)です。
ホテルライクな外構で、本磨きの自然石を使った植栽スペースに、アオダモとフィリフェラを組み合わせて植えました。
針葉樹であるフィリフェラの明るい黄緑色と、アオダモの軽やかで透けるような枝ぶりが対比になり、植栽スペースに奥行きが生まれています。

こちらは2024年に岐阜市で施工した事例です。
自然石を張った塗り壁の門壁の前に、株立ちのシンボルツリーを配置しました。
夜はライトアップによって門壁に美しい陰影が浮かび上がり、その手前で細い幹を伸ばす姿がアクセントになっています。

こちらは2024年に本巣市で施工した、和と北欧のエッセンスが融合する「ジャパンディスタイル」の事例です。
タイルアプローチと木製の玄関ドアのそば、割栗石を敷いた足元にシンボルツリーを一本立てました。
黒で統一したアイアンの手摺やポールライトとのコントラストが、木の柔らかい緑を際立たせています。

こちらは2026年3月に一宮市で施工した事例です。
モノトーンで統一されたモダンな庭の一角、割栗石を敷いた足元にシンボルツリーを植えました。
夜になるとライトアップによって石とシンボルツリーのシルエットが浮かび上がり、空間に気品を添えています。
夜のライトアップの様子をもっと見たい方は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
せっかくシンボルツリーを植えるなら、夜の玄関まわりもきれいに見せたい。 でも、「どこにどんなライトを置けばいいか分からない」「配線工事が大変そう」と、照明の計画を迷っていませんか? 実は、大がかりな工事にはなりません。 スポットライトを木の幹から少し外側に置いて斜め上に向けるだけで、夜の外観は

最後に、アオダモを植える前に知っておきたい疑問にお答えします。
A. 育ちます。
アオダモは半日陰でも育つため、「日当たりがあまりよくないかも」という場所にも植えられます。
むしろ気をつけていただきたいのは、日当たりが「強すぎる」場所です。
岐阜や愛知の夏は非常に暑くなります。
南西向きなどで午後の強い西日がガンガン当たる場所に植えると、真夏に葉が茶色く焼けてチリチリになる「葉焼け」を起こしてしまうことがあります。
可能であれば、強い西日を避けられる場所に植えるのが安心です。
A. あまり向いていません。
アオダモは落葉樹のため、冬には枝だけになり、視線がスカスカに抜けてしまいます。
もし窓の前など目隠しが絶対に必要な場所なら、木に頼らずフェンスや塀を立てるか、一年中葉がついている常緑樹(ソヨゴなど)を選ぶことをおすすめします。
A. 葉がすべて落ちて木が休眠している時期、11月から2月頃がベストです。
木が眠っている間に植え付けることで、ダメージを最小限に抑えられます。
ただし、地面が凍ってしまうような真冬は避けてあげてください。
A. 1.5m〜2mの苗木で2万〜8万円程度(材料費のみ)が目安です。
際には、ここに土壌改良や支柱などの植え付け工事費が加わります。
庭全体の外構工事とあわせてご依頼いただくと、費用は抑えやすくなります。
ご自宅の状況や植え付け費用も含めた正確な金額を知りたい場合は、外構業者に直接相談してみてください。
アオダモは、美しい新緑から秋の黄葉、そして冬の枝だけの姿まで、季節の移り変わりをダイレクトに教えてくれる木です。
冬の落葉や掃除の手間といったデメリットは確かにありますが、足元を掃除しやすいコンクリートにする、目隠しはフェンスに任せるなど、外構の設計次第で無理なくカバーすることができます。
この記事のポイントを振り返ります。
ご自宅の庭の条件に合うかどうか、なんとなくイメージは湧いたでしょうか?
「うちの庭の場合はどうだろう」と気になった方は、ぜひ一度、達匠にお気軽にご相談ください。
投稿日:2026.09.01 最終更新日:2026.09.01
投稿日:2026.08.31 最終更新日:2026.08.31
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