
投稿日:2025.06.13 最終更新日:2025.06.13
「クローズ外構に憧れてる、でも外構にかけられる予算は正直あまり多くない…」
このように、費用が不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、クローズ外構は、防犯性が高く、見た目にも高級感があふれるので、なんとなく高くなりそうな印象がありますよね。
そこで今回は、そんな「クローズ外構の費用相場」について、見ていきたいと思います。
単に施工にかかる費用だけでなく、費用が変わるポイントから、予算内でこだわるコツ、そしてメンテナンス費用まで、プロの視点から詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
この記事を読めば、こんな疑問が解決します!
クローズ外構の費用って、結局どれくらいが目安なの?
何が原因で費用が高くなったり安くなったりするの?
予算内で、満足できるクローズ外構を作るコツは?
建てた後にかかるメンテナンス費用って、どれくらい考えとけばいい?
クローズ外構で後悔しないために、計画段階で押さえておくべきことは?
住宅街を歩いていると、美しい塀や壁で敷地がしっかりと囲まれた、ひときわ目を引くお住まいを見かけることはありませんか? あれが、今回ご紹介する「クローズ外構」です。 プライバシーを守りつつ、住まいの顔となる外観を個性的に演出できるスタイルとして、近年関心が高まっています。 クローズ外構は、単に敷
12年間住宅の設計に携わり、その際、エクステリアの持つ可能性に興味を持ち、外構の設計として13年になります。
目次
クローズ外構の費用は、お住まいの敷地の広さや選ぶ素材、そしてどんなデザインにするかによって大きく変わってきます。
ここでは、まず工事の規模ごとの大まかな価格帯と、それぞれのパーツにかかる費用の目安をご紹介します。
クローズ外構の費用は、あえて目安を設けるのであれば、200万円から300万円が目安です。
ハイクローズ外構(クローズ外構よりも高さがあり高級感のあるクローズ外構のこと)だと、500万円以上かかることもあります。
よく「外構費用は住宅価格の1割程度」などと言われることもありますが、これはあくまで大まかな目安です。
実際には、お住まいの敷地の広さや形、どんな素材を選ぶか、デザインにどれだけこだわるか、そしてどんな工事をするかによって、費用は大きく変わってきます。
なので、一概に「住宅価格の何%」と考えるのは、なかなか難しいところなんです。
一般的に、オープン外構(約50万円~100万円程度)と比べると、どうしても塀や門扉といった構造物が増えるため、クローズ外構は費用が少しプラスになりやすい傾向がある、ということは言えます。
以下は、あくまで一般的な目安としての費用帯です。
規模イメージ | 参考費用帯 | 主な工事内容例 |
---|---|---|
小規模 | 150~200万円 | 目隠しフェンス15m、門扉、簡易的なアプローチ など |
中規模 | 200~260万円 | 塀20m、門柱(ポスト一体型など)、アプローチ舗装、1台用カーポート など |
大規模 | 260~350万円 | RC(鉄筋コンクリート)塀30m、電動門扉、2台用カーポート、照明設備一式 など |
とはいえ、建物の規模だけで費用がすべて決まるわけではありません。
外構を構成する一つひとつのパーツによっても、費用は大きく変わってきます。主なパーツごとの費用相場をまとめてみました
パーツ | 一般的な価格帯 | 備考 |
---|---|---|
門 (門柱・門扉・表札・ポスト) | 15~30万円 | 機能門柱、オリジナルの造作門袖 など |
門扉 (単体) | 5~20万円 | 片開き、両開き、引き戸、電動タイプ など |
玄関アプローチ | 30~60万円 | 土間コンクリート仕上げ、タイル、天然石張り など |
塀・囲い | 50~100万円 | ブロック積み+塗装仕上げ、RC(鉄筋コンクリート)造、タイル張り など |
フェンス | 30~50万円 | アルミ形材、木目調樹脂、ガラスパネル など |
カーポート/ガレージ | 40~100万円 | アルミ製、高強度タイプ、デザインタイプ など ※サイズによっても変動あり(1台用/2台用) |
庭・植栽 | 10~100万円 | 芝張り、ウッドデッキやテラスの設置、本格的な造園 など |
照明・ライティング | 10~25万円 | LED照明、人感センサー付きライト など |
価格の幅は、素材の種類やデザインのグレードによって、費用が大きく変わってきます。
特にクローズ外構では、敷地を囲む「塀・囲い」や、住まいの顔となる「門まわり」の占める割合が大きくなるため、これらの部分にどれだけこだわるかで、総費用も大きく変わってきます。
例えば、「塀・囲い」と一口に言っても、比較的コストを抑えられるブロック積み+塗装仕上げから、デザイン性の高い化粧ブロック、重厚感のあるRC(鉄筋コンクリート)造、高級感あふれるタイル張り仕上げなど、選択肢は様々。
当然、素材やデザインにこだわるほど費用は上がりますし、設置する「長さ」によっても金額は大きく変動します。
外構工事の各箇所別の費用相場の詳細は以下の記事で詳しく解説しています。
外構工事を計画する際、多くの方が真っ先に気にかけるのが費用の問題です。外構工事は費用の幅が大きくなりやすく、住宅と比較して相場が分かりにくいのが現実です。そこでこの記事では、タイプや施工箇所別の相場費用と、費用を抑えるコツについても解説していきます。 施工タイプ別の費用相場 外構工事には主に3つ
繰り返しになりますが、クローズ外構の費用は、本当にいろいろな要素で変わってきます。ここでは、特に費用を左右しやすい主な5つの要素と、それぞれのチェックポイントを分かりやすく解説します。
まず何よりも、外構工事を行う「敷地の条件」が費用に大きく影響します。
クローズ外構の場合、敷地の周囲をぐるりと囲むことになるため、敷地の広さや形状は、そのまま塀やフェンスの量、そして費用に響いてきます。
高低差や傾斜がある土地
土地の形が特殊(旗竿地やいびつな形の土地など)
もし当てはまる場合は、予算を少し多めに見ておくと安心かもしれません。
次に費用を左右するのが、使う「材料の素材」や「デザインのグレード」です。
クローズ外構の主役ともいえる塀やフェンス、門柱・門扉は、選ぶ素材やデザインによって費用が大きく変わる代表的なパーツです。
塀の素材 | コンクリートブロックを積んでモルタルで塗装する仕上げが一般的ですが、デザイン性の高い化粧ブロックや、高級感のある天然石、タイルなどを使うと、標準的な仕上げに比べて30~50%以上も費用がアップすることがあります。 |
---|---|
フェンスの素材 | シンプルなアルミ形材フェンスから、最近人気の木目調の樹脂素材、重厚感のある鋳物フェンス、スタイリッシュなガラスパネルなど、選択肢はたくさんあります。特にデザイン性の高いものや、目隠し効果の高いものは、アルミの簡易的なフェンスに比べて価格が大きく上がります。 |
門柱・門扉 | 特に強いこだわりがなければ5万円前後で設置できることもありますが、造作門柱やタイル貼りの場合は30万円を超えるケースも出てきます。 |
最近、ますます需要が高まっている便利な設備も、外構の一部です。
設備 | 参考費用(設置費込) | 概要 |
---|---|---|
カーポート/ガレージ | 40万~100万円以上 | 車の保護はもちろん、デザイン性の高いものは外構のアクセントにも。台数や素材で変動。 |
電動門扉 | 25万~60万円程度 | 車での出入りが多いご家庭には特におすすめです。 |
宅配ボックス付き門柱 | 8万~15万円程度 | 不在時でも荷物を受け取れて便利です。 |
防犯カメラ (1台+録画機) | 5万~12万円程度 | 侵入の抑止効果や、万が一の際の証拠記録として役立ちます。 |
センサーライト (1基) | 1万~3万円程度 | 夜間の防犯効果アップや、足元の安全確保に役立ちます。 |
立水栓・ガーデンパン | 5万~15万円程度 | 洗車やお庭の水やりなどに便利です。 |
ウッドデッキ・タイルテラス | 30万~80万円程度 | リビングの延長として、くつろぎのスペースが生まれます。 |
あると便利な設備ですが、どれも数万円から数十万円の追加費用がかかってきます。
追加する設備の量や種類によっては、基礎工事や電気工事が別途必要になり、全体の工期や人件費にも影響してくることも覚えておきましょう。
そして、意外と見落としがちなのが「工事にかかる期間」と「職人さんの人件費」です。
クローズ外構は、オープン外構に比べて塀や門扉といった構造物が多く、デザインも凝ったものになりやすいため、工事期間が2週間~1か月以上と長くなります。
当然、工期が長くなればなるほど職人さんの人件費も増加するので、その分費用が割高になるケースが多いです。
他にも、「入居日までに絶対に間に合わせたい」というような、かなりタイトなスケジュールを組むと、作業する職人さんの人数を増やさざるを得なくなり、追加費用が発生してしまいます。
工事のスケジュールは業者としっかりと打ち合わせを行い、無理のない計画を立てましょう。
そして最後に考えたいのが、完成後の「維持管理コスト」、つまりメンテナンス費用です。
一般的に、10年前後で何らかのメンテナンスが必要になると言われています。
目先の費用だけでなく、将来を見据えて、しっかりと計画を立てておくと安心です。
メンテナンス費用が大きく変わってくる一番の原因は、やはり「素材」です。
アルミや樹脂製の素材 | 基本的にサビにくく耐久性が高いため、塗装の必要もほとんどありません。汚れたら水で洗い流す程度で済むため、メンテナンスコストを抑えられます。 |
---|---|
天然木(フェンスやウッドデッキなど) | 天然木は腐りやすいという特性があるため、5~6年目に再塗装をすると寿命が伸びます(塗料代と人件費で数万円)。 |
塗り壁 | ひび割れや汚れといった劣化のサインが目立ってくる10~15年程度で、再塗装が必要になるのが一般的です。1回あたり5~20万円程度の費用を見込んでおくといいと思います。 |
とはいえ、どんな素材を選んだとしても、10年、20年という長いスパンで考えると、部分的な補修や交換が必要になることもあります。
将来的な補修費用として、数十万円程度の予算をあらかじめ確保しておきたいですね。
「クローズ外構にしたいけど、予算は抑えたい」とう方も多いでしょう。
ここでは、限られた予算の中で満足度の高いクローズ外構を実現するための、お金のかけ方と絞り方のポイントをご紹介します。
クローズ外構の大きな特徴は防犯性です。
もし、予算を抑えつつ防犯対策も気になるなら、次のようなポイントを優先しましょう。
デザインよりもまず、しっかり施錠できる門扉を選びましょう。ここが防犯の基本です。
全部完璧にするのではなく、「ここが心配」という場所から優先的に対策していきましょう。
プライバシーは欲しいけど、圧迫感は避けたい。
そんな場合は、完全に閉じず、部分的に抜け感をプラスすることで、塀やフェンスのコストを抑えつつ、風通しや明るさも確保できます。
ポイントは次の2つです。
フェンス・塀のデザインにこだわる
植栽を上手に取り入れる
完全に視線を遮断してしまう「壁」のようなデザインだと、どうしても閉塞感が出てしまいます。
そこで、ルーバータイプ(羽根板を斜めに組んだもの)や、スリット(隙間)の入ったフェンスにすると、適度に光や風を取り入れられるので、圧迫感を和らげることができます。
フェンスや塀の高さを少し抑え、植栽でカバーするのも手です。
緑は、ナチュラルな目隠し効果があるだけでなく、全体の印象を柔らかくしてくれます。
完全に隠すことだけを考えず、部分的にうまく隠すことも採り入れてみましょう。
「予算は抑えたいけど、おしゃれさも諦めたくない!」
こんな場合も、優先度をつけるのがポイントです。
門柱・門扉・アプローチは、家の第一印象を決める場所。
ここに予算をかけると、外構全体のでデザイン性が上がります。
全面に使わず、門柱の一部など、人目に付く場所にピンポイントで使うとおしゃれ。
全体のトーンを合わせるだけで、まとまりが出て洗練された印象に。
多くの素材を使わなくても大丈夫です。
比較的低コストで、夜間の印象を大きく変えられます。ライトアップで高級感もアップ。
正直なところ、隅から隅までこだわり抜こうとすると、お金がいくらあっても足りなくなってしまいます。
「ここぞ!」というポイントに予算を集中させ、他はシンプルに。
これが予算内で満足いくデザインを叶えるコツです。
新居の外構デザインを考えている際に、こんな悩みを抱えていませんか? 「道路からの視線が気になるけど、高い塀で囲むのは息苦しそう...」 「開放的な雰囲気は欲しいけど、近所の目が気になって落ち着かない...」 「プライバシーと開放感、どっちを取るべき?」 実はこれ、多くのお客様が抱える共通の悩
家と同じで、外構でもメンテンナンスが必要なものもあります。
「初期費用」だけでなく、その後の「メンテナンス費用」や「耐久性」についても、しっかりと把握しておくといいです。
外構に使われる素材によって、必要なメンテナンスの内容や頻度、そして費用が変わってきます。
以下は、クローズ外構で使われる主要な素材別に、10年間での一般的なメンテナンス内容と費用の目安です。
素材 | 主なメンテナンス内容と頻度の目安 | 10年間の累計費用目安 | アドバイス |
---|---|---|---|
アルミ形材 フェンス |
基本的に清掃のみ(水洗いか柔らかい布で拭く程度)。目立つ傷が付いた場合は、補修用ペイントで対応可能。 |
ほぼ0円 |
耐久性が高く、錆びにくいのが大きな特長です。 |
樹脂フェンス・ デッキ |
アルミと同様、基本的に清掃のみでOKです。 | ほぼ0円 (~1万円程度) |
天然木のような風合いを楽しみつつ、腐食やシロアリの心配が少ないのが魅力の素材です。 |
天然木フェンス・ デッキ |
5~6年ごとに保護塗料の再塗装をおすすめします。 | 8~15万円程度 (再塗装2回分) |
メンテナンスに手間と費用がかかります。メンテナンスをしないと、腐食やシロアリ、色褪せ、ささくれなどの原因になることも。 |
塗り壁の 門柱・塀 |
10~15年程度で、汚れや細かなひび割れ(ヘアクラック)の補修、再塗装が必要になります。 | 5~8万円程度 (再塗装1回分) |
汚れが付着しやすいため、防汚効果のある塗料を選ぶのがおすすめです。 |
RC(鉄筋コンクリート)塀 | 10~15年程度で、表面の汚れやヘアクラックの補修、場合によっては塗装も必要になることがあります。 | 3~5万円程度 (部分補修) |
非常に頑丈な素材ですが、ひび割れを放置すると内部の鉄筋が錆びてしまう原因になるため、早めの対処が大切です。 |
タイル張りの 壁・床 |
目地の汚れや欠けが出てきた場合に補修が必要です。タイル自体は非常に耐久性が高い素材です。 | 1~3万円程度 (部分補修) |
耐久性に優れた素材ですが、目地部分が劣化しやすく、そこからタイルの割れや剥がれが生じることもあります。 |
上記の費用や頻度は、あくまで一般的な目安であり、ご使用状況やお住まいの立地環境によって変わってきます。
このように、メンテンナンスは、素材をどれにするかで違いが出てきます。
初期段階で多少コストをかけてでもメンテナンスフリー素材にするか、あるいは将来の塗替え費用を織り込んでおくか、いずれにせよ、トータルな費用対効果とご自身の環境(メンテナンスはしたくない、天然木のような風合いが好みなど)を照らし合わせて考えてみてくださいね。
意外と見落としやすいですが、日常的に使うことで摩耗したり、年月とともに劣化が進みやすかったりする箇所もあります。
門扉の丁番(ヒンジ)や取っ手、電気錠の部分
フェンスを固定している部分
カーポートの雨樋や屋根材
照明器具
ウッドデッキの床板や束石(床板を支える基礎石)
中には、ごく軽微な症状であれば数千円程度で修理できるものもありますが、症状が進行してしまうと大掛かりな修繕になってしまうこともあります。
だからこそ、アフターフォローや相談でサポートしてくれる業者に依頼することをおすすめします。
ここまで、クローズ外構を計画する上での様々なポイントを解説してきましたが、結局のところ、納得のいく外構を実現するためには、業者選びが大切です。
業者選びで失敗しないために、以下の5つの点は必ず押さえておきましょう。
必ず3社以上の見積もりを比較検討する
できる限り「自社で施工まで行う」業者を選ぶ
作成してもらった「完成イメージ図」を見て、デザインのセンスや提案力を比較する
担当者とのコミュニケーションがスムーズか、相性も見てみる
アフターフォロー(定期点検やトラブル時の対応など)が充実しているか調べる
いずれも、施工前と施工後のギャップをなくし、「こんなはずじゃなかった…」という後悔を防ぐために、とても大切なポイントです。
より詳しい業者選びの方法については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
新居の完成後、次に控えているのが外構工事。 家の顔となる外構は、住まいの印象を大きく左右するため、こだわる方も多いのではないでしょうか。 しかし、外構業者の選び方を間違えると、 「予算を大幅に超えてしまった」 「想定していたデザインと違う」 など思わぬトラブルに見舞われる可能性も。 そこ
クローズ外構の費用は、あえて目安を設けるのであれば、200万円から300万円ですが、その費用は一律ではなく、様々な要因で変わります。
しかし、ポイントを押さえれば予算内で理想に近づけることはできます。
何にこだわり、どこで費用を調整するかの見極めが大切ですね。
「実際に外構プランを相談してみたい」
「うちの予算内でどんなデザインができるのか知りたい」
と思われた方は、ぜひ岐阜・愛知で豊富な実績を持つ達匠までお気軽にお問い合わせください。
5,000件以上の豊富な施工実績と、LIXILエクステリアコンテスト2024金賞・銀賞のデザイン力、さらには、自社一貫施工のため、コストパフォーマンスの面でも、お客様のご要望に最大限寄り添うことができます。
まずは無料相談で、あなたの理想のクローズ外構についてお聞かせください。
投稿日:2025.06.13 最終更新日:2025.06.13
投稿日:2025.02.26 最終更新日:2025.06.13
投稿日:2025.02.20 最終更新日:2025.02.20
投稿日:2024.12.23 最終更新日:2025.02.18
投稿日:2024.12.23 最終更新日:2025.02.18
投稿日:2024.11.29 最終更新日:2025.02.28
岐阜市・名古屋近郊で
新築外構をお考えの方へ
オンラインの打ち合わせにも対応しております。
お気軽にご相談ください。
【主な施工エリア】
上記は主なエリアです。近隣の市町村についても、まずはお気軽にご相談ください。