
投稿日:2025.06.13 最終更新日:2025.06.13
新築やリフォームで外構工事を考えるとき、一番気になるのが費用ではないでしょうか。
しかし、外構工事は費用の幅が大きくなりやすく、住宅と比較して相場が分かりにくいのが現実です。
実は、外構工事の費用は「面積」だけでなく、「デザイン」や「どこを工事するか」といった要素で大きく変動します。
そのため、全体の相場観を掴んだうえで、ご自身の希望に合わせて予算を組み立てていくことが大切です。
この記事では、面積や施工スタイル別の費用相場から、工事箇所ごとの詳細な内訳、さらにはコストをうまく抑えるポイントまで網羅的に解説します。
理想の外構づくりに向けた、具体的な予算計画を立てていきましょう。
12年間住宅の設計に携わり、その際、エクステリアの持つ可能性に興味を持ち、外構の設計として13年になります。
目次
「外構工事の費用は、建物の価格の1割程度」と聞いたことがあるかもしれません。
しかし、実際は建物の価格よりも外構部分の面積(坪数)に大きく左右されるのが実情です。
まずはご自宅の面積から、おおよその費用感を掴んでいきましょう。
一般財団法人建設物価調査会が2023年に実施した調査によると、戸建て住宅の外構面積(敷地面積から建物面積を除いた外構部分面積)は30坪〜75坪(約100㎡〜250㎡)の範囲に全体の半数近くが集中しています。
参考:「一般財団法人 建設物価調査会「個人住宅工事費調査 報告書~戸建住宅の建設費について~(2023年10月)」」
このすべての敷地を外構工事するわけではありませんが、いったんの目安となります。
この面積が、費用を考える上での最初の基準になります。
ご自身の外構面積が分かったら、下の表で費用相場の目安を確認してみてください。
外構の面積(坪・㎡) | 該当する住宅の割合 | 費用相場の目安 |
---|---|---|
〜30坪 (〜100㎡) | 約15% | 50万円〜150万円 |
30〜60坪 (100〜200㎡) | 約35% | 100万円〜250万円 |
60〜90坪 (200〜300㎡) | 約25% | 150万円〜300万円 |
90坪以上 (300㎡〜) | 約25% | 200万円〜400万円以上 |
表の通り、費用には幅があります。
これは、駐車場と簡単なアプローチのみといったシンプルな外構にするか、門や塀で囲い、カーポートやウッドデッキまで備えたフル装備の外構にするかで、必要な費用が大きく変わってくるためです。
同じ面積でも、工事内容によっては費用が2倍以上になることも珍しくありません。
この辺りは後ほど説明します。
目安とするならば、150万円〜200万円がひとつの目安となります。
これは、もっとも多い30〜60坪の敷地で、駐車場やアプローチといった基本的な工事に、フェンスや少しの植栽などを加えていくと、この価格帯に落ち着くことが多いためです。
まずはご自宅の面積から大枠の予算感を掴み、次にどのような外構にしたいか(施工タイプ)や、どこを工事したいか(施工箇所)を考えていくのが、スムーズな進め方です。
続いては、外構スタイル別の費用相場を紹介します。
先ほどお伝えしたとおり、外構工事全体の費用は、選ぶデザインスタイルによっても大きく変わってきます。
ここでは代表的な3つのスタイル、「オープン外構」「クローズ外構」「セミクローズ外構」について、費用相場の目安をご紹介します。
敷地の境界を明確に区切るフェンスや塀を設置しないため、周囲との調和を図りやすく、開放的な雰囲気を重視したデザインの外構をオープン外構と呼びます。
フェンスや塀などの構造物を必要としないため、材料費を大幅に抑えることが可能となり、他のスタイルと比較して総工事費を低く抑えられます。
目安としては、一般的に50万円~150万円程度で、シンプルな構成であれば50万円前後での実現も視野に入ります。
開放的な空間を好む方だけでなく、予算に制約がある方にとっても、オープン外構は魅力的な選択肢となり得るでしょう。ただし、プライバシー確保の点では工夫が必要です。
近年、開放的で明るい雰囲気を醸し出す「オープン外構」が注目を集めています。塀やフェンスを設けず、開放的な空間を演出するこのデザインは、まるで欧米の住宅街を思わせる雰囲気を醸し出します。 しかし、オープン外構を選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか。プライバシーは大丈夫? 防犯面は? コストはど
敷地の周囲を高いフェンスや塀で完全に囲み、外部からの視線を遮るデザインをクローズ外構と呼びます。
防犯効果が高く、プライバシーや安全性を重視する方に人気のタイプですが、オープン外構と対照的にフェンスや塀の材料費や工事量が増えるため、ほかのスタイルよりも高コストになる傾向があります。
目安としては、一般的に200万円~300万円以上を見込んでおくとよいでしょう。
しっかりとした門扉や高さのある塀で敷地全体を囲む場合、相応の予算が必要となります。
住宅街を歩いていると、美しい塀や壁で敷地がしっかりと囲まれた、ひときわ目を引くお住まいを見かけることはありませんか? あれが、今回ご紹介する「クローズ外構」です。 プライバシーを守りつつ、住まいの顔となる外観を個性的に演出できるスタイルとして、近年関心が高まっています。 クローズ外構は、単に敷
セミクローズ外構は、敷地の一部にのみフェンスや塀を設置することで、プライバシーと開放感のバランスを絶妙に保っています。
完全な閉鎖感を避けつつも、ある程度の安全性とプライバシーを確保したい方々にとって理想的な選択肢となるでしょう。
部分的な構造物の設置により、クローズ外構ほどのコストはかからず、かつオープン外構以上の機能性を備えることができます。
目安としては、一般的に150万円~250万円程度です。
セミクローズ外構はバランスがよく、最近人気が高まっています。
新居の外構デザインを考えている際に、こんな悩みを抱えていませんか? 「道路からの視線が気になるけど、高い塀で囲むのは息苦しそう...」 「開放的な雰囲気は欲しいけど、近所の目が気になって落ち着かない...」 「プライバシーと開放感、どっちを取るべき?」 実はこれ、多くのお客様が抱える共通の悩
次に、工事する箇所ごとに費用を見ていきましょう。
外構工事とひと口に言っても、どこを対象にするかで費用は大きく変わります。
以下の相場を参考にすると、おおよその費用を把握するのに役立ちます。
施工箇所 | 費用相場 |
---|---|
門周り | 15万円〜30万円 |
アプローチ | 30万円〜60万円 |
ブロックフェンス | 40万円〜80万円 |
カーポート・ガレージ | 40万円〜100万円 |
庭・植栽 | 10万円〜100万円 |
テラス・ウッドデッキ | 40万円〜50万円 |
フェンス | 10万円〜50万円 |
門周りは「家の顔」となる部分であり、デザインや素材にこだわる方が多い箇所です。
門扉、門柱、ポスト、表札などをまとめて工事するケースが一般的です。
門柱は「造作門柱」と「機能門柱」があり、門扉は高さや素材で費用が変わります。
玄関アプローチは、門から玄関までの通路を砂利やコンクリート、タイルなどで舗装する工事です。
素材によって1平米あたりの費用が変わってきます。
デザイン性と安全性を考慮する必要があります。
ブロックフェンスは敷地を区切るためのフェンスで、防犯性やプライバシーを確保するために設置されます。
基本的には高さと距離で決まり、デザイン性のある化粧ブロックにすると費用が上がります。
車を所有している場合は、必須の工事です。土間コンクリート打ちやカーポートの設置など、施工内容によって費用が異なります。
カーポートは、所有台数によって変わり、またデザイン性のあるカーポートを選ぶと費用が上がります。
庭や植栽は、工事の規模によって大きく異なります。
芝生や砂利を敷くなどの簡単な工事であれば10万円程度ですが、庭の広さや植栽の数、設備工事などによって、50万円~100万円かかるなど、大きく違ってくる箇所です。
テラスやウッドデッキは、天然木・人口木・タイルなど、素材によって費用が変わります。
また、同じ人口木の中でもグレードによって、金額が変わってきます。施工面積や屋根の有無でも異なります。
フェンスはブロックフェンスと同様に距離と高さで変わってきますが、素材や機能によって費用が大きく異なるのが特徴です。
素材としては、アルミ・樹脂・天然木などがあり、種類としてはメッシュフェンス、目隠しフェンスなどがあります。
同じ工事内容でも、費用はいくつかの要因で大きく変わります。
ここでは、その要因を見ていきましょう。
工事する面積が広いほど、必要な作業や材料が増えるため費用も高くなります。
庭が広い場合は、全体を一度に工事するのではなく、部分的な工事や段階的な工事を検討するのも一つの方法です。
外構にデザイン性を求めるほど、費用は高くなる傾向にあります。
オリジナルの設計や特注品を取り入れると、設計費や工事費が上がります。
たとえば、特注の門扉やフェンス、独自の模様を持つ舗装材などは、標準的なものより高価です。
また、既製品でもデザイン性の高いモデルは価格が上がります。
最近では、デザインにこだわったカーポートも人気を集めています。
素材も、費用に大きく影響します。
同じデザインでも、高級な素材を使えば工事費用は高くなります。
また、舗装をコンクリートにするかレンガにするか、デッキを天然木にするか人工木にするか、といった選択でも費用は変わります。
ただし、初期費用だけでなく耐久性もふまえて、長期的なコストパフォーマンスを考えることも大切です。
外構工事は一度にすべてやろうと考えがちですが、まずは最低限必要な箇所を優先し、後から追加できる工事は家計に余裕ができてから、という進め方もあります。
一度に大きな支出が集中するのを避け、長期的な視点で予算を配分できます。
段階的に工事を進めることで、それぞれの箇所の完成度を高められるため、こだわりをあきらめたくない方には特におすすめの方法です。
専門の外構業者に直接依頼することで、中間マージンをカットし、総費用を抑えることができます。
不要な手戻りや材料の無駄を最小限に抑え、工期の短縮にも期待できるでしょう。
また、専門業者は最新の技術や材料に精通していることが特長で、より費用対効果の高い提案をしてくれるケースもあります。
家づくりの過程で、外構工事の重要性は見過ごされがちです。多くの場合、建築がある程度進んだ段階で工務店やハウスメーカーから外構の提案を受けることが一般的です。 ただ、この時点で初めて外構を考え始めると、いくつかの問題が出てくるかもしれません。 デザインの選択肢が限られる 建築が進んだ段
同様にDIYを取り入れることも費用の節約に効果的です。そのまま趣味につながることも。
例えば、防草シートや芝生の設置、庭への植栽といった比較的単純な作業は、ご自身で行うケースも多いです。
とはいえ、専門的な知識や技術を要する箇所や安全性が特に重視される部分については、専門業者に依頼しましょう。
近年、DIYが注目を集めており、外構工事や家のリフォームを自分で手掛ける方が増えています。最近ではYoutubeなどで簡単に情報を得られるようになってきたのも、DIYが人気である理由です。特に、費用を節約したいと考えている方にとっては、DIYは選択肢です。 しかし、DIYにはメリットだけでなくデメ
複数の業者から見積もりを取ることで、提案内容や価格を比較検討することが出来ます。
これによりざっくりとした相場感がつかめてくるため、3社以上は見積もりを取得するようにしましょう。
外構工事は、家の印象を決める重要な要素です。しかし、その費用や適正価格について悩む方が多いのも事実です。「相場はどのくらい?」「この見積もりは妥当なの?」こんな疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。 本記事では、外構工事の適正価格を知るためのコツをわかりやすく解説します。これから外構工事
ここまで見てきたように、外構工事の費用は面積やデザイン、工事の箇所など、さまざまな要因で変わります。
費用をうまく抑えながら理想をかなえるには、工事の優先順位を考えたり、複数の業者を比較したりすることが大切です。
しかし、最終的に満足できる外構になるかどうかは、信頼できるパートナー、つまり工事業者選びが何よりも決め手となります。
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投稿日:2025.06.13 最終更新日:2025.06.13
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投稿日:2024.12.23 最終更新日:2025.02.18
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