玄関アプローチをおしゃれにする方法|デザインアイデアと事例を紹介
家を訪れる人が最初に目にする玄関に続くアプローチは、その家の「第一印象」を決定づける大切なポイントです。玄関へと続くこの空間が整っていておしゃれだと、「素敵な家だな」と感じてもらえます。
逆に、アプローチが雑然としていたり無機質だと、せっかくの家の良さが伝わりにくくなります。
この記事では、玄関や外構アプローチをおしゃれで実用的に整えるためのポイントを詳しく解説します。家の雰囲気に合った素材選び、機能性を考慮した設計、照明や植栽を取り入れたデザイン、さらに最新トレンドの施工例まで、外構のプロが多角的な視点で外構アプローチ作りをサポートします。
目次
おしゃれなアプローチはまずは「素材」を選ぶことから
アプローチデザインにおいては、まずは、素材選びが重要になります。使用する素材によって、アプローチの雰囲気や機能性が大きく変わります。
以下の表で一般的な素材の特徴とポイントを確認し、それぞれの特性を見ていきましょう。
素材 | 特徴・雰囲気 | ポイント |
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砂利 | 自然でカジュアルな雰囲気を演出。水はけが良く、防犯効果も高い。 |
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敷石 | 自然石ならではの美しい模様と色合いで高級感を演出。耐久性が高く、雑草を防ぎやすい。 |
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レンガ | 温かみのある質感で、カントリー風やアンティーク調のデザインに最適。 |
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タイル | モダンで洗練された印象を与える。防水性と耐久性に優れ、汚れがつきにくい。 |
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コンクリート | シンプルで機能的なデザインに最適。強度が高く、大面積の施工が低コストで可能。 |
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枕木 | 自然素材の温かみを生かし、植栽との相性が良い。ナチュラルな庭のデザインに最適。 |
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芝生・人工芝 | 自然な緑が庭を鮮やかに彩り、柔らかな歩行感を提供。手入れの簡単さで天然芝と人工芝が異なる。 |
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インターロッキング | カラフルで個性的なデザインが可能。耐久性が高く、駐車場にも適用できる。 |
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洗い出し | 石粒が露出した独特の質感で、滑りにくく安全性が高い。自然な風合いとモダンな雰囲気を両立。 |
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砂利
- 水はけが良い: 雨の日でも泥濘ができにくく、快適に使えます。
- 雑草を抑制: 日光を遮り、雑草の成長を防ぐ効果があります。
- 防犯効果: 歩くと音が鳴るため、不審者の侵入を防ぎやすいです。
砂利はアプローチや庭に手軽に使える素材で、雨の日でも水はけが良く快適に使えます。防草シートを敷けば雑草対策がさらに強化され、手入れも簡単です。また、歩くと音が鳴るので、不審者を防ぐのにも役立ちます。色や形のバリエーションが豊富で、庭のデザインに合わせて自由に選べます。
敷石
- 美しい外観: 自然石ならではの模様や色合いが魅力的です。
- 高い耐久性: 長期間使える堅牢な素材で、メンテナンスも簡単です。
- 雑草を防ぎやすい: 隙間が少ない設置で雑草の成長を抑えられます。
敷石は玄関や外構アプローチを高級な雰囲気にする素材です。御影石や砂岩などの自然石は、それぞれ違った模様や色があり、個性的な外観を作れます。耐久性が高く、長く使っても劣化が少ないため、維持費もあまりかかりません。また、雑草が生えにくいので、きれいな外観を保ちやすいのもポイントです。
レンガ
- 長期間美しさを保つ耐久性: 雨風にも強く、経年劣化が味わいに変わります。
- デザイン性が高い: 曲線的な配置や独自のパターン作りが可能です。
- 温かみのある質感: 自然な色合いと手触りが庭を和らげます。
レンガは庭にクラシックで温かみのある雰囲気を与える素材です。長持ちする耐久性に加え、カントリー風やアンティーク調のデザインにも適しており、独自の配置やパターンで個性を出すことができます。また、経年変化によって深みが増すため、長い間その魅力を楽しむことができます。
タイル
- 豊富なデザインバリエーション: モダンからカジュアルまで幅広く対応可能です。
- 高い防水性: 雨水の浸透を防ぎ、劣化を抑えます。
- 優れた耐久性: 摩耗や傷に強く、長期間美しさを維持できます。
タイルは庭やアプローチにモダンな印象を与えます。カラーやサイズの選択肢が豊富で、建物の外観に合わせたデザインができます。防水性が高く、雨によるダメージが少ないので、耐久性に優れていてメンテナンスも楽です。滑り止め加工をすればさらに使いやすくなります。
コンクリート
- 高い強度: 重量物にも耐えられる堅牢さが特徴です。
- コストパフォーマンスが良い: 広い面積を低コストで施工できます。
- メンテナンスが簡単: 汚れがつきにくく、掃除がしやすいです。
シンプルで機能的なデザインにするならコンクリートがおすすめです。土間コンクリートにスリットを入れることで、砂利や植栽を取り入れたスタイリッシュな仕上がりになります。広い範囲を低コストで施工できるため、アプローチや駐車場にも最適です。また、汚れが付きにくい特性から、日常のメンテナンスも手軽です。
枕木
- 自然な風合いが魅力: 植栽との相性が良く、庭全体に統一感を与えます。
- 加工品は耐久性が高い: 防腐処理済みのものは長期間使用可能です。
- 環境に優しい選択肢: リサイクル木材を使用する場合が多いです。
枕木は自然素材ならではの温かみを持ち、庭に柔らかな印象を与える素材です。防腐処理された加工品を使えば耐久性が向上し、長期間にわたり美しい状態を保つことができます。最近よく見る、コンクリートでできた枕木はさらに耐久性が高いです。直線や曲線の配置でさまざまなデザインを楽しむことができます。
芝生・人工芝
- 自然な美しさ: 天然芝の緑が庭を鮮やかに彩ります。
- 快適な歩行感: 芝の柔らかさが心地よい空間を提供します。
- メンテナンスの違い: 天然芝は手間がかかりますが、人工芝は簡単です。
芝生は庭全体に爽やかな緑を加え、季節ごとの変化を楽しめます。天然芝は定期的な手入れが必要ですが、自然な見た目が魅力です。一方、人工芝は手間がかからず、美しい状態を保ちやすく、耐久性もあります。用途に応じて天然芝と人工芝を使い分けるのがおすすめです。
インターロッキング
- 高い耐久性: 駐車場にも使える強度と長寿命が特徴です。
- デザインの自由度が高い: 色や形を組み合わせて個性的な仕上がりにできます。
- 施工が容易: 部分的な補修や変更が簡単に行えます。
インターロッキングは庭やアプローチに独自のデザインを取り入れることができます。耐久性が高く、重い車両にも対応可能なため、駐車場の施工にも適しています。また、施工が簡単で、必要に応じて部分的な修繕が可能な点も便利です。透水性タイプを選ぶことで、雨の日でも快適に使用できます。
洗い出し
- 美しい仕上がり: 石粒が浮き出た独特の質感が特徴です。
- 滑りにくい: 雨の日でも安全に歩行できます。
- 耐久性が高い: 長期間使用でき、劣化が少ないです。
洗い出しは、コンクリートの表面を洗い流して石粒を露出させた仕上げが特徴の素材です。滑りにくいため、アプローチや駐車場の安全性を高めます。石粒の種類や色を選ぶことでデザインの雰囲気を変えることができます。水はけが良く、雨の日でも快適に利用できます。
次に考えるアプローチをオシャレにするポイント
アプローチをデザインする際、全体像を把握してから具体的な設計に進むことが大切です。ここでは、デザイン前に押さえておきたい基礎ポイントを詳しく解説します。
機能性を考える:安全で使いやすいアプローチデザインのポイント
アプローチをデザインする際には、安全性と使いやすさを重視しましょう。
- 滑りにくい素材選び
- 掃除のしやすさ
- バリアフリー設計
滑りにくい素材を選ぶことは、特に雨の日や冬場の凍結時に重要です。ノンスリップ加工のタイルやコンクリート、表面に凹凸がある天然石やレンガなど、滑りにくさを重視した素材を選ぶことで転倒のリスクを減らせます。
掃除のしやすさも重要なポイントです。タイルやコンクリートは汚れがつきにくく、表面が滑らかで清掃が簡単です。目地を狭くすることで、ゴミや落ち葉の蓄積を防ぎ、きれいな状態を保てます。
また、段差を抑えたバリアフリー設計や手すりを取り入れることで、高齢者や小さな子どもがいる家庭でも安心して利用できるアプローチになります。
植栽を活用してオシャレなアプローチを作る
植栽を活用して玄関や外構アプローチをデザインする際には、次のポイントに注目しましょう。
- 季節感を楽しめる植栽
- 視覚的なアクセントとプライバシー効果
- 自然な誘導効果
植栽を使うと、アプローチ全体に自然な雰囲気を作れます。低木や花をうまく配置すれば、春は新緑、夏は鮮やかな花、秋は紅葉、冬は木の枝と、四季の変化を楽しめます。
また、アプローチの両側に植栽を置くと、視覚的なアクセントが生まれるだけでなく、自然な壁のようになってプライバシーも守れます。高い植栽やシンボルツリーを使うと、空間に奥行きを持たせることもできます。
さらに、植栽を使って玄関アプローチに小道を作るのもいい方法です。雑木や低木を曲線的に配置することで、歩く人が自然に誘導されるデザインにできます。この方法で植栽の自然な魅力を引き出しながら、柔らかな印象のアプローチができます。
曲線を取り入れる
ここで言う曲線は、なめらからに曲がっている必要はなく、角度をつけるという意味です。アプローチに曲線を取り入れると、次のような効果が得られます。
- 柔らかい印象を与える
- デザイン性を向上させる
- 家の中の様子を隠す防犯効果
- 子どもの飛び出しを防ぐ
曲線を使った玄関アプローチは、柔らかい印象を与え、訪れる人を自然に玄関へと誘導します。直線的なデザインよりも動きが生まれ、単調さを避けることができます。また、外から家の中の様子が直接見えにくくなるため、防犯面でもメリットがあります。さらに、曲線は子どもの飛び出し防止にも効果的で、自然な動きを制限することで安全性を確保できます。
高低差をつけて立体感を出す
高低差を使うと、玄関や外構アプローチに立体感を出せます。階段や段差を作ることで見た目に変化をつけ、空間に奥行きを持たせます。高さの違う植栽を配置すると、より自然な景色ができて、動きのあるデザインになります。
照明を考える:夜間も映えるアプローチをつくる照明の工夫
夜間の玄関アプローチをおしゃれに仕上げるには、以下の工夫が役立ちます。
- 足元を照らすガイドライト
- 植栽を活かしたスポットライト
足元にフットライトを置けば、夜でも安心して歩けますし、おしゃれな雰囲気も演出できます。間接照明を使うと、柔らかな光が広がり、リラックスできる空間が生まれます。
植栽にスポットライトを当てることで、アプローチに立体感が生まれます。シンボルツリーに光を当てると、奥行きや影ができ、昼間とは違う魅力を引き出せます。
また、達匠ではLEDライトやソーラーライトの使用をおすすめしていません。理由としては、雨天時の耐久性や、長期間使用する上での信頼性に課題があるからです。こうした照明の選択についても慎重に進めることが重要です。
続いては、これらのポイントを押さえた施工事例を紹介していきます。
最新トレンドを押さえたアプローチデザイン例【写真付き】
アプローチは、家全体の雰囲気を決定づける重要な要素です。ここでは、達匠の施工事例をもとに、最新のトレンドを反映した5つのアプローチスタイルをご紹介します。お気に入りのデザインを見つけ、理想のアプローチを実現するヒントにしてください。
1. 自然石の乱張りで作るナチュラルアプローチ
参考:達匠のInstagram
温かみのあるカラーの自然素材を活用し、曲線を取り入れたデザインは、柔らかな雰囲気を作り出します。植栽の緑や砂利とのコントラストも相まって美しい仕上がりとなっています。
2. グレー基調のシンプルモダンなアプローチ
参考:https://www.tatsusho.com/works/modern/p5341/
グレーで統一されたシンプルなアプローチはモダンでスタイリッシュな印象を与えます。大きめのタイルと直線的なラインが格好良さを引き立てています。同色の割栗石や植栽の緑も自然なアクセントに。
3. コンクリート平板をスクエア型に配置したアプローチ
参考:達匠のInstagram
建物に合ったナチュラルカラーのコンクリートを、スクエア型にして敷き詰めたデザインです。左右に動きを付けて配置するのもポイント。単調になりがちなコンクリートもひと工夫でお洒落な印象になります。
4. 土間コンクリートと砂利でシンプルモダンなアプローチ
参考:https://www.tatsusho.com/works/modern/p5528/
大胆に土間コンクリートを使用し、スリット部分に砂利を取り入れることで、モダンで直線的な美しさを実現しました。駐車場と同じデザインなので、統一感がありますね。
5.タイルと照明が目を引くシンプルモダンなアプローチ
参考:達匠のInstagram
無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインは、モダンな建築と相性抜群です。広々とした空間を生かし、最低限の装飾で洗練された印象を与えます。
その他の施工事例は、達匠の公式サイトでご確認いただけます。デザインを参考に、自分らしいアプローチを形にしてみてください!
達匠の「アプローチ」の施工事例
理想のアプローチをプロと一緒に実現しよう
アプローチデザインは、家の第一印象を決定づける重要な要素です。この記事では、素材選びや機能性、照明や植栽の活用法、さらには最新のトレンドスタイルまで幅広くご紹介しました。
これらを取り入れることで、おしゃれで機能的、そして家全体と調和したアプローチを実現するヒントを掴んでいただけたのではないでしょうか。
理想のアプローチを実現するためには、デザイン性だけでなく、機能性や耐久性、安全性を総合的に考慮することが大切です。
自分で計画を立てるのも楽しいですが、プロに相談することで、より具体的で実現可能なプランが生まれることも少なくありません。
5,000軒以上の施工実績を持つ当社では、LIXILエクステリアコンテスト6年連続受賞という評価をいただいております。
豊富なデザインと自社一貫の高品質な施工を活かして、お客様のご要望に合わせた最適な外構をご提案しておりますので、外構デザインにこだわりたい方や外構工事に不安がある方はお気軽にご相談ください。
達匠のInstagramアカウント(@tatsusho_exterior)や施工事例もぜひご覧くださいね。
この記事を書いた人
吉村英朗
12年間住宅の設計に携わり、その際、エクステリアの持つ可能性に興味を持ち、外構の設計として13年になります。